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吉川英治 ( ヨシカワ エイジ )

1892~1962年。神奈川県生まれ。父の事業の失敗で小学校を中退。川柳界で活躍した後、東京毎夕新聞に入社し社命で『親鸞記』を執筆、関東大震災を機に専業作家となる。初期作品には『剣難女難』『鳴門秘帖』など伝奇小説も多いが、次第にリアリズムを重視するようになり、1937年から連載した『宮本武蔵』以降は、歴史小説が中心となる。1938年から連載を開始した『三国志』は、日本人が知るスタンダードな三国志となり、戦後に連載し、平家を悪とする歴史観を覆した『新・平家物語』で菊池寛賞と朝日文化賞を受賞。イデオロギー色を排した『私本太平記』を完結させた翌年に亡くなった。