澤田ふじ子 ( サワダ フジコ )
1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現・愛知県立大学)卒。1975年に『石女』で第24回小説現代新人賞を受賞。少年「牛」を主人公に平安朝の闇に迫る『天の鎖』、同じ名の「牛」を使い応仁の乱前後の混乱を描く『深重の橋』、豊臣秀吉を批判した『惜別の海』など、下からの視線で歴史をとらえる歴史小説を発表。その一方で、京を舞台に、〈禁裏御付武士事件簿〉〈公事宿事件書留帳〉〈足引き寺閻魔帳〉など時代小説のシリーズを書き継いでいる。1982年に『陸奥甲冑記』、『寂野』で第3回吉川英治文学新人賞、2015年に第23回京都府文化賞功労賞を受賞している。(2015年7月31日現在)