尾崎士郎 ( オザキ シロウ )
1898年~1964年。愛知県生まれ。早稲田大学中退。中学生の頃から政治に関心を持ち、東洋経済新報社や売文社などでジャーナリストとして活躍。1921年に時事新報の懸賞で「獄中より」が2位入選したことで作家活動が中心となり、自身の半生をモデルにした大河ロマン『人生劇場』は大ベストセラーになる。歴史小説にも力を入れ、『石田三成』、『篝火』などで関ヶ原の合戦を多角的に描き、『吉良の男』などを通して悪役とされてきた吉良上野介を再評価したことでも知られる。伝説の力士を描く『雷電』を執筆するほどの相撲好きで、横綱審議委員を務めた。