集団生活や遊びを通して、幼児のすこやかな発達をはかる
幼稚園教員
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 幼稚園には満3歳から小学校に入学するまでの子どもたちが入ってきます。幼稚園は小学校や中学校と同じ「学校」であり、児童福祉施設である保育園とは、基本的な性格がちがいます。そのため、幼稚園の先生と保母とでは、資格も異なるし、仕事の内容もちがいます。
 幼稚園では年齢によってクラスが分かれ、指導内容も、健康、人間関係、環境、言葉、表現の5つに分かれています。そして、たとえば健康なら、手洗いなど、健康・安全に必要な生活習慣や態度を身につけさせ、体育遊びにより運動能力を養うという目標が定められています。
 幼稚園の先生は、このような目標が達成されるよう、年間の指導計画、日々の指導計画などを立て、子どもたちの毎日の生活、遊びを指導しているのです。
 子どもたちの登園から降園まで、幼稚園の先生は、それぞれの担当のクラスの園児たちの指導にあたります。その日のプログラムにしたがい、歌を歌ったり、ゲーム遊びをし、午後まで保育のある日は給食や弁当の準備や食事の指導もおこないます。子どもたちの降園後は、教務日誌を記入し、指導計画を作るほか、研修会に出席したり、教材の研究もします。また、運動会や遠足などの学校行事の準備や指導もおこないます。

仕事の環境
●幼稚園は公立が4割、私立が6割となっています。●保育時間は、原則として1日4時間ほどですが、教材研究や保育記録の記入、指導計画の作成、行事の準備など、園児が帰ったあとの仕事もかなりあります。●女性がほとんどの職業(約10万3000人)ですが、男性の先生も約6000人ほどいます。

幼稚園教員になるには

これまで・今後
 出生率の低下にともない、昭和50年後半より幼児数が減少し始めたため、新設される幼稚園も少なく、縮小したり、廃園する幼稚園すら出てきています。  また結婚・出産後も幼稚園教員をつづける人が増え、新採用をするところが少なくなっています。これからも幼児数は増えそうにもなく、教員の増員もあまり期待できません。  一方、大学・短大などで幼稚園教員の免許を取る人は増える見込みで、免許を取っても就職できない人がかなり出ると思われます。

先輩からのアドバイス
 子どもたちと毎日いっしょに絵を描いたり、ゲームをしたりするなかで、正しい生活習慣を身につけさせ、なおかつ一人ひとりの個性を伸ばしていくのが幼稚園の教員の仕事です。おおぜいの子どもたちをうまくまとめていくには、体力、忍耐力、そしてなによりも子どもが大好きなことがポイントだと思います。(幼稚園教員・大崎典子)

こんな人が向いています
 子どもが好きなことが一番ですが、それだけではなく、子どもの個性を伸ばせるようなしっかりとした専門知識も必要です。また、休けい時間すら不規則になりがちな仕事ですので、健康なこともたいせつです。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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