国際化時代をむかえ、ますます注目を集める通訳者
通 訳
 通訳のリンクを見る
 仕事発見ルームTOPへ▲

 商談、国際会議、外国人講師を招いての講演会と、日本が国際化するにしたがって、通訳の活躍する機会はますます増えてきています。通訳の仕事はもちろん外国語を日本語に、日本語を外国語に(外国語からほかの外国語にということもあります)変えて訳し、うまく会話が進むようにすることです。
 通訳の方法は、それぞれのばあいで変わってきます。ビジネスなら、少ない人数で小さな会議室でおこなわれるケースが多く、その場に合わせて通訳することになりますが、講演会では、講演者の言葉をメモしながら聞き、ある程度まとまったところで訳していきます。
 これに対して、国際会議などでは同時通訳の方法がとられることが多くあります。どんなに訓練を積んだ人でも、聞きながら同時に翻訳してしゃべるというのはたいへん神経の集中を必要とすることで、ふつうは3人から4人で1チームを作り、15分から20分交代で通訳にあたります。
 こうした会議などの通訳とは別に、通訳には、日本をおとずれる外国人観光客の案内役であるガイド通訳もいます。ガイド通訳は、外国人観光客の日本観光につきそって名所などを案内し、日本の歴史や文化について説明したり、旅行上のさまざまな世話をするのが仕事です。

仕事の環境
●個人でもできる仕事ですが、通訳会社や旅行会社で働いている人が多い。●一般の会社に社員として就職し、必要なときに通訳の仕事をする人もいます。●仕事に応じて現地に向かうというのがふつうで、働く日も時間も不規則になりやすい。●ガイド通訳のばあい、春と秋の旅行シーズンはとくにいそがしくなります。

通訳になるには

これまで・今後
 日本の国際化がすすむにつれて、国際会議や会社どうしの商談、テレビのニュース番組の通訳といったビジネスの世界での通訳の必要性は増えてきています。  また、さまざまな国際会議もひんぱんに開かれるようになり、会議通訳の仕事はますます増える傾向にあります。  ただ、ガイド通訳については、外国人観光客の来日は多いものの、ガイドをつける旅行ツアーはそれほど増えておらず、今後急激に増えるとは考えられません。

先輩からのアドバイス
 通訳の本来の目的は、言葉で表わされたアイディアや内容を、お互いの言葉の通じない人たちに橋渡しをすることです。単に言葉を右から左に移しかえるだけではなく、大は文化的な要素から、小はその人の置かれている立場まで、いろいろな要素を瞬時に考えながら訳していく作業なのです。ぜひ、チャレンジしてください。(通訳・実吉典子)

こんな人が向いています
 会議通訳には、政治・経済・科学などの幅広い内容を理解できる知識欲や好奇心の持ち主が望まれます。留学などの海外生活経験もかなり役立ちます。また、ガイド通訳には、旅行者の立場で案内できる心の暖かさも必要です。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

Copyright(c) 2000-2024, Jitsugyo no Nihon Sha, Ltd. All rights reserved.