一人ひとりの子どもを理解し、その個性を伸ばす
小学校教員
 小学校教員の 仕事発見ルームTOPへ▲

 私たちにとって、もっとも身近で親しみやすい職業が先生という仕事かもしれません。
 親は子どもを学校に通わせる義務があり、国や県、市町村には小学校を設置する義務があります。これによって子どもたちの教育を受ける権利が保障されているのです。
 小学校の教育内容は、国語、算数などの教科と道徳、特別活動(学級会、学校行事)からなっていますが、小学校の先生としてもっともやりがいを感じるのは学級の仕事です。
 小学校には、幼稚園から入学してきたばかりの1年生から、来年は中学生になる6年生までいます。そんな学級の子どもたちを担任としてまとめ、各教科の学習に向かっていけるように環境をととのえるのが学級の仕事です。一人ひとりの子どもを理解し、その成長をとらえ、必要なアドバイスをします。集団としての学級に、意欲的に学習に取り組む雰囲気や、たがいに助け合いはげまし合う連帯感を育てます。
 きちんとあいさつをするといった基本的な指導から、教室内の整理、掲示物のくふう、学級通信の発行など、担任としての毎日の活動が、この学級経営なのです。
 また、小学校には養護教員もいて、学校救急看護、集団健康管理、保健指導などにあたっています。

仕事の環境
●小学校の大半が公立であり、私立、国立はごくわずかです。したがって、小学校教員のほとんどが地方公務員です。●労働時間は、変形8時間で、学校長が学校管理規則によって、出勤・退出時刻やそのほかの勤務時間のわりふりを決めることになっています。●林間学校などの行事のさいには、8時間をこえて働くことも少なくありません。

小学校教員になるには

これまで・今後
 小学校は全国に約2万5000校あり、教員数は約43万5000人となっています。  うち男性は17万1000人、女性は26万4000人と女性の教員のほうが多くなっています。  子どもの出生数の減少にともない、小学校教員の総数は減る傾向にあります。教員採用試験はあいかわらずむずかしく、教員免許を取得しても小学校教員として就職できないケースが今後とも多いでしょう。

先輩からのアドバイス
 学力、体力、そして協調性や堅実な社会性が求められます。また、1年生から6年生まで、幅広い年齢の子どもたちに合わせた指導が必要なため、子どもたちの気持ちがよくわかる感受性の豊かな人が向いています。

こんな人が向いています
 子どもが好きなことが一番ですが、それだけではなく、子どもの個性を伸ばせるようなしっかりとした専門知識も必要です。また、休けい時間すら不規則になりがちな仕事ですので、健康なこともたいせつです。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

Copyright(c) 2000-2024, Jitsugyo no Nihon Sha, Ltd. All rights reserved.