イメージをポスターや映像などに視覚化し、具体化する
スタイリスト
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 私たちのまわりには、テレビコマーシャル、宣伝ポスターなどの広告や、いろいろな雑誌のグラビアページなど、美しい映像が多くあります。これらを制作するためには、アートディレクター、カメラマン、デザイナー、ヘアメイクなどと呼ばれる多くのスタッフがかかわっています。このスタッフのなかにスタイリストもいます。
 仕事はスタッフとの打ち合わせから始まります。その中で、スタイリストは何を表現するのか、何を訴えるのか、だれを対象とするのか、などを理解し、どのような衣装、小道具が必要か、またどのようなモデルを使うかを決めていきます。だから、ファションに関してはするどい感性と広い知識、情報、そして何より豊かなイメージが必要とされます。
 制作しようとする映像が決まると、そのイメージに合ったいろいろな衣装を調達します。撮影当日は、集めた衣装、小道具をスタジオやロケーション現場に運び込みます。
 撮影現場ではスタッフと打ち合わせながら衣装や小道具の位置などを決めていきます。撮影が始まっても、カメラの位置、光の関係などに合わせ、衣装を直したり小道具を取り替えたりと、よりよい状況を作り出すため努力をつづけます。

仕事の環境
●撮影によっては早朝から深夜にまでおよぶこともあり、時間は不規則です。●休日もとくに決まっていないことが多い。●衣装や小道具をたくさん持ち歩き、また、炎天下での撮影もあり、体力がとくに要求されます。●ふだんからファッション情報に敏感になっておく必要があり、毎日が勉強になります。

スタイリストになるには

これまで・今後
 スタイリストという職業は新しく、現在約2000人ほどが活躍しているだけです。それだけに未来に向けてあらゆる可能性を秘めているともいえます。  たとえば、ショー・イベントやテレビ・映画はもとより、デパートのキャンペーンをどうしたらよいか、また、新人アイドルを売り込むときのステージ衣装やチャームポイントの作りかたまで担当するようになってきました。  ですから、今後もスタイリストの仕事はますます増えてくるものと予想されます。

先輩からのアドバイス
 この職業は、優秀な人のところへ仕事が集中する傾向にあります。これからスタイリストをめざそうと思う人は、あらゆることに興味をもち、ファション以外の知識や情報、フットワークのよさ、そして何よりも感性をみがいて、他の人と勝負できるものをもってほしいと思います。(スタイリスト・大野幸枝)

こんな人が向いています
 コマーシャルなどの撮影に入ると、一日中ハードに動き回らなければならないため、何より健康と体力が必要です。また、美術や音楽、映画などをつうじて美的感覚をもつこともたいせつです。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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