競走馬をトレーニングする責任者が調教師、競走馬のふだんの世話をする責任者がきゅう務員です。このほか調教師を助け、競走馬に騎乗する調教助手という仕事もあります。
3歳前後まで牧場で育てられた競走馬は、きゅう舎に移され、競走馬としてのトレーニングを受けます。調教師はこうしたきゅう舎の持ち主で、馬の持ち主から競走馬をあずかり、心身ともにきたえ、競争に出すわけです。そのために調教師は、きゅう務員や調教助手を雇い、騎手と騎乗契約をむすびます。調教師の仕事は、きゅう舎の責任者として、きゅう務員や調教助手や騎手に指示を出したり、管理するのがおもです。
きゅう務員は、ふつうひとり2頭ていどの競走馬をまかされ、その馬についてすべてにわたる世話を担当します。朝、きゅう舎に出勤し、担当の馬のもとに行き、からだをチェックし、体温をはかります。馬ふんをかたづけ、敷きワラを日に当て、ブラシやタオルで馬体の手入れをします。調教中は馬のようすを観察し、終わってからは汗をふいてやって、水と飼い葉をあたえます。午後も運動させ、飼い葉をやり、また、夜にも飼い葉をあたえてから見回ります。競争開催日の前後には馬につきそって出張もします。
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