『銀河の図書室』(名取佐和子著)が、第71回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書に選出!

2025.04.25

名取佐和子さんによる青春小説『銀河の図書室』が、第71回「青少年読書感想文全国コンクール」【高等学校の部】(主催/全国学校図書館協議会・毎日新聞社)の課題図書に選出されました。本作は、高校の図書室を舞台に、宮沢賢治の言葉を残して突然学校から消えた先輩の謎を追う高校生たちを、瑞々しい筆致で描く長編小説です。

「青少年読書感想文全国コンクール」については、こちらのサイトをご覧ください。

【図書館司書さんからの感想】
「くじけながらも、必死に前へ前へと向かっていこうとする高校生たちにとても感動しました」――E.Mさん(名古屋市守山図書館)

「図書館は、過去の言葉を未来へ伝え、人と人を言葉でつなぐ場所でもあります。そんな場所を、作中の伊吹さんのように私も司書として守りたいと強く思いました」――T.Uさん(島根県立図書館)

「私の予想はことごとく安易な思い込みだったと気づき、幾度となく考えさせられた。
驚きとともにページを遡ってほしい」――松村幹彦さん(図書館流通センター)

【名取佐和子さんのメッセージ】
宮沢賢治を愛でるニッチな同好会『イーハトー部』の高校生たちは、活動場所の学校図書館で本を読み、本を通して仲間や賢治さんとつながり、まっすぐ生きることがなかなか難しい世界を解いていきます。彼らにとって読書は、闇を駆ける銀河鉄道そのもの。終着駅までご一緒いただければ、こんなに嬉しいことはありません。

【作品紹介】

「ほんとうの幸い」って、何だろう?
県立野亜高校の図書室で活動する「イーハトー部」は、宮沢賢治を研究する弱小同好会だ。部長だった風見先輩は、なぜ突然学校から消えてしまったのか。高校生たちは、賢治が残した言葉や詩、そして未完の傑作『銀河鉄道の夜』をひもときながら、先輩の謎を追い、やがてそれぞれの「ほんとう」と直面する。今を生きる高校生たちの青春と、宮沢賢治の言葉が深く共鳴する感動長編。

【著者プロフィール】

兵庫県生まれ。明治大学卒業。ゲーム会社に勤務した後、独立。2010年『交番の夜』で作家デビュー。著書に第5回エキナカ書店大賞を受賞した『ペンギン鉄道なくしもの係』、『金曜日の本屋さん』『江の島ねこもり食堂』『逃がし屋トナカイ』『ひねもすなむなむ』『文庫旅館で待つ本は』ほか多数。
『銀河の図書室』と同じ県立野亜高校が舞台の『図書室のはこぶね』(2022年刊行)は、各地の司書が選ぶ「イチオシ本」に選定されるなど、幅広い世代から愛読されている。