『少年とクスノキ』刊行記念 原画セレクション展示 開催!

2025.04.23

――東野圭吾「クスノキ」シリーズから初の絵本誕生、その世界を“原画”で体感――

2025年5月1日、東野圭吾氏が初めて子どもたちへ贈る絵本『少年とクスノキ』が刊行されます。
それを記念して、絵を手がけたよしだるみ氏による原画のセレクション展示を開催いたします。

会期:2025年4月28日(月)〜5月30日(金)10:00~21:00
場所:東京都 紀伊國屋書店新宿本店 2階

2024年5月に刊行し、20万部に達したベストセラー小説『クスノキの女神』の作中で、悩みを抱えた少年と少女が共同で作った絵本が、この『少年とクスノキ』。小説では架空の物語なので一部しか書かれていませんが、それだけでも充分に心を打つものがありました。
架空のままにしておくにはあまりにも惜しく、実物の絵本にするために加筆を依頼したところ「子どもたちに、読書の喜びや楽しみを知るきっかけとなる作品を届けたい」という東野氏のかねてからの思いにより、一つの物語として完成され、実在の絵本を刊行することとなりました。

展示では、少年と女神の物語を的確に表現し、鮮やかで温かな筆致で彩り豊かに描いたよしだるみ氏の原画を厳選して紹介。
絵本のページをめくるように、やさしく、そして静かに心に届く一枚一枚を、ぜひ会場でご覧ください。
印刷では伝わりきらない繊細なタッチや筆の息づかい。
色彩が放つ感情の揺らぎ、物語が宿る“絵”の力を、原画だからこそ感じられます。

よしだるみさんからのコメント

東野先生から直接ご連絡をいただき、絵本を制作することになったその日から今日まであっという間でした。
枝を握りしめて、ひとり旅をする少年。
稀代の作家が紡いだ美しい物語に、私も全力で取り組むことができました。
どうか、この絵本がたくさんの方に届きますように。

書籍情報


少年とクスノキ
・刊行日:2025年5月1日
・定価:1,980円(税込)
・体裁:A4変形版(265mm×210mm)
・頁数:32頁
・対象年齢:小学校中学年~ 総ルビ(ふりがな)

物語紹介:

不幸なことが続き、大切な人たちを失ってしまった少年は、将来が不安で泣いていました。その様子を心配そうに見守っていた旅人は、未来を見せてくれるというクスノキの女神に会いに行くように勧めました。さまざまな困難を乗り越え、出会えたクスノキの女神は、少年の願いを聞き未来の姿を見せてくれます。そこで見た未来の姿とは……。

作者紹介:

作:東野圭吾(ひがしの・けいご)
1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学工学部卒業。85年『放課後』(講談社)で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』(文藝春秋)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』(文藝春秋)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、12年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(KADOKAWA)で第7回中央公論文芸賞、13年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、14年『祈りの幕が下りる時』(講談社)で第48回吉川英治文学賞、19年に第1回野間出版文化賞、23年に第71回菊池寛賞を受賞。24年第28回日本ミステリー文学大賞受賞。多彩な作品を長年にわたり発表し、その功績により、23年に紫綬褒章を受章。スノーボードをこよなく愛し、ゲレンデを舞台にした作品に『白銀ジャック』『疾風ロンド』『恋のゴンドラ』『雪煙チェイス』(いずれも実業之日本社)がある。その他『あなたが誰かを殺した』(講談社)『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』(光文社)『クスノキの女神』(実業之日本社)『架空犯』(幻冬舎)など著書多数。読者が選んだ好きな作家ランキング(選出対象の作家は国内外問わず)では10年連続で13度第1位に輝いている(2024年10月読売新聞「秋の読書推進月間」全国世論調査より)。

絵:よしだ るみ(吉田瑠美)
1983年、東京都生まれ。NYで幼少期を過ごし、青山学院女子短期大学芸術学科卒業。2017年より絵本作家として活動をはじめ、著書に『ロバのおはなし』(国土社)『おすよおすよI push and go』(エディションエフ)『あめあがりのしゃぼんだま』『ぼくのそりすべり』 (福音館書店)、『いつかはぼくも』をはじめとする『よしだるみの動物の家族絵本』(国土社)などがある。2022年に初のエッセイ『ルルオンザルーフ』(エディションエフ)を刊行。2024年公開の日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』の劇中画を担当したのを機に、近年は日本だけでなく台湾やベトナムなど各地に滞在し、その土地の物語を内包する壁画や絵画を制作、発表している。