出張相談!「海外パックツアーをVIP旅行に変える∞の秘訣」 第3回
2013.08.05
■旅先だけでもVIPになりたい。普段はただの人だもの。
いつもの旅をVIP旅行に!
夏真っ盛りの特別企画、旅のエキスパート・喜多川リュウ先生による旅行相談会もあっという間の第3回目。最終回です。
最後の相談はちょっぴりヘビー? 記事を読んでドキっとした方、耳の痛い方、今ならまだまだ、パートナーとの夏の旅行に間に合うのでは。
「結婚してから20年、離婚の危機を感じる夫」
今春に一人息子が大学進学のために家を離れ、いまは妻と二人暮らし。仕事人間の私でも、息子の門出は少しさみしい。そんな想いをぽろりと妻に漏らしてみると、返事は素早く「そうでもないけど」。「自分で稼げる仕事もあるし、あなたは話を聞かないし、子どもがいないなら一人でもふたりでも…」ショックでした。たしかに、家の中は妻任せ。私は自分の保険証のありかすらわかりません。たとえ最後の悪あがきでも、妻の心を取り戻す旅行に出たいのですが……。
新婚旅行以来の海外。40代夫婦で二人です。
●お悩み その1 作法について
Q:食事の際はスマートにチップのやりとりをしたい!
妻にはかっこわるいところをみせられません。しかし、英語が得意ではなく、心配です。
A:レストランでは、勘定書きに文句がなければ代金の10パーセントで十分です。小銭がないときは店員に両替してもらっても大丈夫。また、基本的にチップは“なにかしてもらったあとに払うもの”ではありますが、先に多目に払っておくことで効果が出てくる場合もあります。たとえばバーでピアノを一曲頼むときなど。金額も少々はずめばサービスを上げてもらえます。
●お悩み その2 ベッドについて
Q:せっかくだからベッドはダブルにしたい! と意気込むものの、肝心の妻には白々しいと思われそう。
気休めでも、妻が喜ぶ理由があればいいのですが。
A:じつをいうと、ダブルベッドの部屋の方がツインの部屋よりも眺めのいい場合が多いのです。思い切ってダブルベッドを予約してしまいましょう! ツアーの申込書に選択する欄がなくとも、備考欄に書けばOKです。ふたりでくつろげて、眺めもいい。そう説得すれば奥さんも納得してくれるのでは。
■タイプ別! とっておきの喜多川プラン
冷えかけた夫婦仲を改善させるのに最適な旅行があります。それは「船旅」です。できれば30ヶ国以上の多国籍の乗客を受け入れる外国客船がいいでしょう。最近は手頃なものなら1週間20~30万円程度から楽しめます。航空運賃も含んでの料金です。
なぜ船旅に夫婦仲を改善させる効果があるのでしょうか。数千人の乗客が行き交う船上では、プールサイドではしゃぎまわる20代のハネムーナーからゆっくりとティータイムを楽しむ80代のお年寄りまで、じつに様々な男女に出くわします。もちろん仲のいいカップルだけではありません。もしかしたらパーティーの席で口喧嘩をしている夫婦も見かけるでしょうし、寄港中には買い物袋をたくさん抱えてヒイヒイいっている夫婦(主に旦那さん?)にも出合うでしょう。国が変わっても夫婦関係に大差などないのです。
まさに船上は夫婦の歴史のショーケース。船上で過ごすあらゆるシーンで、そんな彼らの姿に自分たちを重ね合わせることで、だれもが自然に気がつくことがあります。それは「いつまでも燃え続ける夫婦関係など存在しない」ということです。歳を重ねるごとにかたちを変えていくのが夫婦です。目の前を行き交う多くの実例から、きっとだれもが「妻も、(あるいは夫も)捨てたもんじゃないな……」と感じることでしょう。そして、あと10年後にはこんな夫婦になりたいな、そして20年後にはこんなふうに……と理想の将来像を見つけることができるはずです。欧米人が定期的に夫婦で船旅を楽しむいちばんの理由、それがまさに「夫婦仲の維持・改善」なのです。ぜひ一度お試しください。
■先生推薦、必携アイテム 「ポン酢」
最初は珍しい料理と思って気にならないものの、日が経つに連れて油分の多い欧米の料理に閉口するようになります。そこで役に立つのがポン酢や和風味のドレッシングなどです。野菜だけでなく、ステーキや魚にかけるだけでホッと安心する味に変わります。ビン入りではなく、小分けにしたパッケージだと携行しやすくて便利でしょう。
夫婦には夫婦にしかわからないツボがあるはず。20年の思い出と愛をふりしぼりつつ旅行の計画を立ててみてはいかがでしょう。ご健闘をお祈りしております!
本企画はこれで最終回です。この夏をちょっぴり特別な季節に! みなさん、いってらっしゃーい!