健康志向の高まりや、屋外でできるランニング・キャンプなどの人気の再燃により、スポーツ・アウトドア業界の成長に期待が高まっています。転職を考えている方の中には、このような人気業界の「マーケティング職」に憧れている方も多いのではないでしょうか。
マーケティング職は花形職種ともいわれ、商品やサービスが売れる仕組みを作るための重要なポジションです。
◆本サイトの表記には、一部プロモーションを含みます
本記事では、スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職について徹底解説しています。内容のポイントは、下記の通りです。
- 主な仕事内容は、市場調査・分析・新商品の企画・プロモーション戦略など
- 平均給与は300万円~650万円程
- 必要なスキルや知識は実務レベルの専門スキルやマーケティング経験
- スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職へ転職するには、採用面接で課題発見能力・企画力・提案力をアピールすることが重要
人気スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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人気のスポーツメーカー
株式会社ゴールドウイン
売上高は、国内の総合スポーツ用品メーカーの中で、アシックス・ミズノ・グローブライド・デサントに次いで5位(※)となっており、自社ブランド「GOLDWIN」以外にも、大手ブランドとライセンス契約を結んでいます。
(※)参照元:スポーツ用品業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)
株式会社アシックス
株式会社アシックスは、兵庫県神戸市に本社を置く総合スポーツ用品メーカーです。主に、競技用シューズ・アスレチックウェア・スニーカーの製造と販売を行っており、売上シェアは日本のスポーツ用品業界の約3割(※)を占めています。
国内10社の他に、アメリカ・ヨーロッパ・東南アジアなど海外に52社の支社を構えており、国内スポーツメーカーの中でも最大級のグローバル企業です。
(※)参照元:スポーツ用品業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)
アディダスジャパン株式会社
アディダスジャパン株式会社は、ドイツのスポーツ用品メーカー「アディダス(adidas)」の日本の子会社です。主に、フットウェア・アパレル・スポーツ関連機器を取り扱っており、国内の直営店舗の他、オンライン販売にも力を入れています。
2006年に、アディダスは大手スポーツシューズメーカーの「リーボック」を傘下に収めており、現在は「ナイキ」と世界シェアのトップを競っています。
株式会社ナイキジャパン
株式会社ナイキジャパンは、米国に本拠を置く世界最大級の総合スポーツ用品メーカー「ナイキ(NIKE)」の日本法人です。競技用シューズ・運動靴・スニーカーの分野で圧倒的なブランド力を保持し、プロスポーツ選手や大会とタイアップしたマーケティング戦略を得意としています。
企業ミッションとして、『世界中のすべてのアスリートにイノベーションとインスピレーションを』という理念と共に、『体があれば、あなたはアスリートだ。』というメッセージを掲げており、スポーツ選手だけでなくすべての人にスポーツの楽しさを伝えるための取り組みを行っています。
アメアスポーツジャパン株式会社
「Salomon」「Wilson」「ATOMIC」「Arc’teryx」「SUUNTO」「ARMADA」の6つのスポーツブランドを傘下に置き、登山・マリンスポーツ・ウィンタースポーツ・テニス・ゴルフなど、オールシーズンに対応した商品展開が強みです。
人気のアウトドアメーカー
人気のアウトドアメーカーから、国内企業と外資系企業を含む4社をご紹介します。
パタゴニア・インターナショナル・インク(Patagonia)
徹底した品質主義で、アウトドア用品・アパレル・アウトドアスポーツ用のギアなどを商品展開している他、環境保護活動も積極的に行っている会社です。
株式会社スノーピーク(Snow Peak)
株式会社スノーピークは、新潟県三条市を拠点にアウトドア製品の開発・製造・販売などを行っている、日本のアウトドア総合ブランドです。『人生に、野遊びを。』をブランドメッセージに掲げ、オートキャンプスタイルの先駆者として、アーバンアウトドア事業やキャンピングオフィス事業を展開しています。
自然体験を通して、現代社会が抱える様々な課題解決を目指すことを提唱しており、地方創生事業やワーケーションの推進と合わせて、自然環境の中で社内研修を行うなどの取り組みを始めています。
株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
1997年に設立された株式会社コロンビアスポーツウェアジャパンは、米国のスポーツウェア製造会社「コロンビア」の日本法人です。機能性や耐久性の高いアウトドアウェアや、キャンプ用品・アウトドアシューズ・スキーウェア・ヘッドギアなどをメインに、製造と販売を行っています。
自社ECサイトでは、登山・キャンプ・タウンといった利用シーンや、防水・防風・紫外線などの機能から商品を選択できるようになっています。
ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社(コールマン)
コールマンはガソリン式ランプの販売から事業をスタートした会社で、オートキャンプのブームと共にコールマンのランタンが広く普及するようになったと言われています。ランタンの他、アウトドア用品やキャンプ用品を多く手掛けています。
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職の仕事内容
スポーツメーカー・アウトドアブランドにおける、マーケティング職の仕事内容ややりがい・魅力についてご紹介しましょう。
仕事内容
一般的なマーケティング職の仕事内容は、市場調査の集計・分析や、新商品の企画・プロモーション戦略を立てることです。具体的には、市場調査を元にした商品コンセプトやデザインの策定と、企画会議や展示会でのプレゼンテーションなどを行います。
スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職では、これらの業務に加えて、プロのアスリートやスポーツ大会・イベントなどのサポートを通じて、企業と報道メディアをつなぐ役割も担います。
特に近年のデジタルマーケティングの急成長に伴い、メディア媒体やSNSなどを活用したマーケティング戦略の立案・実行・検証に力を入れている企業が多くなっています。
また国内のオンライン販売だけでなく、海外市場をターゲットにした越境ECを運用強化するためのマーケティング戦略の管理なども、マーケティング職の業務の範囲となります。
やりがいと魅力
スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職では、新商品の企画からプロモーション戦略まで広く携わります。そのため、世の中のトレンドを生み出すことに深く関わることになり、世間の反響によっては大きなやりがいを感じられるでしょう。
またチームでプロジェクトを推進していくため、一体感や達成感はひとしおです。様々な部署の人と協力する必要があり、自身のビジネスパーソンとしての成長が期待できることも魅力の一つです。
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職の平均給与
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職の平均給与は、300万円~650万円程です。商品開発からマーケティング全般を担当する場合や、Webマーケティングのみに特化した場合など、業務範囲によって給与は大きく異なります。
例えば、市場調査からプロモーション戦略の立案などまでを行うポジションでは、年収300万円~400万円程度です。これに加えて、商品開発やメディア対応までを行うポジションは年収500万円〜650万円、ディレクターやマネジャー職になると年収800万円程度が平均給与となっています。
(参照元)スポーツメーカー・アウトドアブランドのMD職の中途採用・求人特集 難易度や想定年収などを解説 | 外資系企業、消費財業界の転職・求人なら ー アズール&カンパニー
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職に転職するには?
転職のコツ
マーケティング職では、コミュニケーション能力やチームワークを重要視されることが多いため、組織や団体の中での自身の役割についての説明や、チームで何かをやり遂げたエピソードなどを端的に説明できるようにしておくことをおすすめします。
未経験からの転職はできる?
スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職では、中途採用を積極的に行っていますが、必須条件として業界経験やマーケティング業務の経験を挙げている企業が多いです。
未経験からマーケティング職への転職は非常にハードルが高いため、まずはスポーツやアウトドア業界で経験を積むか、実務経験を補填できるような資格を取得するなどのアプローチが必要となるでしょう。
異業種からの転職はできる?
スポーツやアウトドア以外の業界のマーケティング経験がある人が、異業種からの転職として中途採用されることは可能なのでしょうか。
商社やサービス業界では異業種からの転職を積極的に受け入れており、中途採用全体の8割(※) が異業種からの転職者です。対してメーカーは、同業種と異業種の中途採用の割合が約半々となっており、業界別に比較すると異業種からの転職は難しい印象です。
異業種からの転職の場合は、転職エージェントなどのサポートを受けて転職活動を行うことも視野に入れると良いでしょう。
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職に必要なスキルや知識
マーケティング職に就くためには、実務レベルの専門スキルやマーケティング経験が必要です。スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職に必要なスキルや知識は、下記の通りです。
- 市場調査やリサーチ能力
- 分析スキル
- プレゼンテーションスキル
- ビジネスレベルの英語力
- 大学で経済学を学んだ知識
- マーケティング業務経験から学んだ知識
また、保有しておくと有利な資格は以下です。
- MBA(経営学修士)
- マーケティング検定
- マーケティングビジネス実務検定
スポーツメーカー・アウトドアブランドが求める人物像
スポーツメーカー・アウトドアブランド業界では、国内の少子化への対策としてシニア層や海外市場へターゲットを見つけることが急務となっています。
そのため従来のやり方にとらわれることなく、社会の動向に合わせて柔軟に変革していける人や、チャレンジ精神をもった人材が求められています。
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職に向いている人
スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職に向いている人は、やはりスポーツやアウトドアへの関心が高く、常に最新情報にアンテナを張れる人が望ましいでしょう。
特にマーケティング職は、自社商品の価値を顧客に伝える方法を試案することが主な業務となるため、市場で何が求められているかを敏感に察知し、分析と改善を継続的に行っていけるような実行力のある人に適しています。
スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職の将来性
スポーツメーカー・アウトドアブランド業界全体の売上は、2019年をピークに横ばいの状態が続いていましたが、2021年以降は景況が回復傾向にある(※) とされています。
主な要因としては健康志向の高まりや、外出規制などによる運動不足の解消のため、屋外など換気のよい場所でできるランニング・キャンプなどの、スポーツ・アウトドア人気が再燃していることが挙げられます。
また、いずれのスポーツメーカー・アウトドアブランドでも、デジタルマーケティング戦略やEC販売の強化を推進しており、マーケティング職は非常に重要なポジションです。
今後も各社ともに優秀な人材の囲い込みに動くと考えられるため、スポーツメーカー・アウトドアブランドマーケティング職の将来性は明るいといえます。
(※)参照元:スポーツ用品分野別国内出荷市場規模推移
おわりに:スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職への転職を成功させ、自身のキャリア構築に活かそう
ここまで、人気スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職について、仕事内容・平均給与・転職のコツなどをご紹介してきました。
新商品の企画からプロモーション戦略まで広く携わるマーケティング職は、自身の働きによってものづくりやトレンドを生み出すことにダイレクトにつながるため、多くのやりがいや魅力がある仕事です。
「未経験者にとってはハードルが高い」「業務範囲によって年収が大きく異なる」といった面もありますが、一度業界や業務経験を積むと、その後のキャリア構築にも良い影響を与えるでしょう。
海外市場の開拓やEC販売の強化など、多くの課題に挑戦することで、自身のビジネスパーソンとしてのスキルアップにもつながる仕事ですので、転職を目指す価値は大いにあるはずです。
本記事の内容を、スポーツメーカー・アウトドアブランドのマーケティング職への転職活動に役立てていただければ幸いです。