伝道師の形見 近江八幡殺人事件

秋月達郎著（アキヅキ タツロウ）

伝建地区調査のために近江八幡を訪れた竹之内潤一郎は、そこで旧知の刑事・小比類巻ゆたかと再会する。京都で起きた老女の不審死事件を追ってきたらしい。ゆたかの依頼で共に調べはじめた潤一郎だが、今度は軽井沢で同様の事件が起こる。ふたりとも、有名な伝道師で設計家でもあったウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計の家に住んでいたという。さらに屋内には、なにかを物色したあとが。はたして犯人が捜していたものとは!?　やがて事件は思いがけない展開を見せる……。湖畔の古都を舞台に、伝建地区探偵・竹之内が錯綜した人間模様を解きほぐす、シリーズ第３作。