「大人の探検 妖怪」書影

大人の探検 妖怪

小松和彦監修(コマツ カズヒコ)

B6判変型 192ページ

2015年04月17日発売

価格 1,760円(税込)

ISBN 978-4-408-59429-3

品切

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日常と異界 はざまの扉を開く

妖怪がブームになっています。では、この妖怪という存在はいつごろから現れたのでしょうか? 実は日本最古級の書物『古事記』『日本書紀』に八岐大蛇など蛇の化け物、あるいは一つ目の鬼としてすでに登場しています。そんな昔から日本人とともにいた妖怪が、科学的な合理主義が浸透した現代に、なぜまた注目されるのでしょう。

妖怪学の第一人者・小松和彦先生は、それは「現代人が心のどこかで、妖怪を求めているから」といいます。闇が消え、不思議なことの減った現代にあって、私たちの心にはむしろそういった暗黒の隙間を埋めてくれる、曖昧で懐の深い存在を必要としているのです。

本書は、小松先生とともに京都の町、里山などを歩きながら、闇と光のはざまに見え隠れする恐ろしくもいとおしい妖怪たちの姿を紹介していきます。河童、ぬらりひょん、天狗、山姥、キツネ、狸、鬼……彼らの本当の姿や成り立ち、それが私たちの生活にどんな影響を与えてきたのかなどなど、大人の知的好奇心を楽しく満足させる『妖怪本』登場です。