懐かしの都電41路線を歩く
石堂秀夫著(イシドウ ヒデオ)
A5判 192ページ
2004年09月18日発売
価格 1,760円(税込)
ISBN 978-4-408-59232-9
在庫なし
都電を通して見えてくる、いきいきとした東京の姿
昭和43(1968)年2月まで東京・銀座4丁目を、昭和45年1月までは東京・新宿ゴールデン街を、都電が走り抜けていた。たかだか35年足らずの間に、都電はその姿を消してしまった。最盛期である昭和37年には41系統(一部はトロリーバス)もあった都電だが、いまや荒川車庫前と早稲田を結ぶ全長10.1キロのみが残っているだけである。決してスピード感あふれる乗り物とはいえないが、排気ガスも出さず、料金も安い都電はまさに庶民の足であった。高度成長で経済大国となったニッポンだが、その過程で切り捨てられていった象徴が、都電といえるだろう。その都電の在りし日の姿が、いま、蘇った。往時の写真をふんだんに使い、都電とともに歩んだ東京生れの著者のエッセイがいっそうの郷愁をそそる。