漫才刑事
田中啓文著(タナカ ヒロフミ)
A6(文庫)判 400ページ
2016年10月05日発売
価格 703円(税込)
ISBN 978-4-408-55321-4
在庫あり
さえない刑事(デカ)は漫才師!爆笑必至の警察エンタメ
昼は刑事、夜は漫才師。
事件はお笑いの現場で起きている!かつてない警察小説、誕生!
腰元(こしもと)興行所属の若手漫才コンビ「くるぶよ」のボケ担当・“くるくるのケン“。
彼が大阪府警難波署の刑事・高山一郎であることは相方の“ぶよぶよのブン“にも言えない秘密だ。
お笑い劇場で起こる数々の事件にも、刑事であることは伏せ事件解決に協力する。
しかしある日、同僚の交通課巡査・城崎ゆう子に正体がばれ…爆笑間違いなしの警察&芸人小説!
第一話 ふたつの顔を持つ男
「こしもとお笑い劇場」の楽屋でベテラン芸人びっくり太郎が襲われた。
昼の刑事としての仕事を終え、「くるぶよ」として偶然居合わせたくるくるのケン
(高山一郎)はてきぱきとした現場の保存に協力し、小さな手がかりから真犯人も…?
第二話 着ぐるみを着た死体
人気漫才師スリムドッカンブラザーズの芸歴四十周年ライブの宣伝に駆り出された「くるぶよ」。
スリム健四郎とドッカン大作の二人が本人の着ぐるみを着て登場し、
場を盛り上げるつもりが、思いもよらぬ事態に…。
第三話 おでんと老人ホーム
老人ホームに営業に来た「くるぶよ」。一緒に営業にやってきた父娘の漫才コンビ
「喜寿・喜美子」の喜寿が舞台の上で突然倒れて死んだ。
「舞台のうえで死にたい」と常々話してはいたが…しかし、その死には意外な真相が…。
第四話 人形に殺された男
新人漫才師たちの登竜門「N-マングランプリ」に出場することを
しきりにすすめられる「くるぶよ」だが、かたくなに断るケン。
しかし、その対応には相方のブンは不満があるらしい。
そんななか、腹話術師の縦縞ボストンが楽屋で死んでいた。
生前、人形のきゅん太に殺されるかもと語っていたというが…。
第五話 漫才師大量消失事件
「N-マングランプリ」に出ることになった「くるぶよ」。
しかし、出場予定の漫才師八組が、開始時刻になっても会場に現われない。
いったい何があったのか――。
第六話 漫才刑事最後の事件
腰元興行最大の劇場なんばキング座で一握りの芸人しか
出演が許されない公演に出られることとなった「くるぶよ」。
しかし、そのためには刑事の仕事を一週間休まなければならない。
その口実に、警察の同僚に結婚宣言をしたケンこと高山一郎だが、またも劇場で大事件が!