「御徒の女」書影

御徒の女

中島要(ナカジマ カナメ)

四六 288ページ

2017年04月14日発売

価格 1,650円(税込)

ISBN 978-4-408-53704-7

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あっぱれ! 武家の女のブレない人生。

江戸後期に武家の娘として生まれた長沼栄津(ながぬま・えつ)は、
体の弱い母に代わって家事をこなす日々。
年頃の娘らしく、そばかすが気になれば「都風俗化粧伝」を見てお手入れをしたり、
隣家の長男・穣太郎に思いを寄せたり――。

幼馴染からの突然の告白にも振り向かず、
兄の言われるままに「よくない噂」のある男のもとへ嫁いたのは、
武家の娘としての誇りでもありました。
くちうるさい姑と幼子の世話に暮れ、いよいよ生活の厳しくなった幕末には生活を切り詰め、
家族を支える日々を送ります。
貧しいながら、武家の娘としての誇りを守る栄津の人生の幸せとは――。

時代も世代も超えて共感を呼ぶ「女の生きざま」。
「着物始末暦」シリーズの著者が描く、新・人情譚!

第一話 貧乏くじ ――十七歳
第二話 船出 ――二十一歳
第三話 悲雨(ひさめ) ――二十三歳
第四話 紅(べに)の色 ――二十八歳
第五話 ふところ ――三十二歳
第六話 神無月(かんなづき) ――四十二歳
第七話 江戸の土 ――五十五歳