マクルーハン・プレイ アイデアはこうして生まれる
中澤豊著(ナカザワ ユタカ)
四六判 224ページ
2021年02月26日発売
価格 1,980円(税込)
ISBN 978-4-408-33970-2
在庫あり
経営の神様・ドラッカーが最も注目した才能から
混迷の時代におけるアイデア着想のヒントを得る
インターネットで全ての人類がつながり、地球が1つの村となる時代を、マクルーハンは数十年も前から予言していました。時代の先を読み、数々の言葉を残したマクルーハンですが、彼が残した言葉や考え方は混迷を極める今こそ振り返るべきものであります。
本書では、難解なマクルーハンの言葉や発想法を紐解き、「答えがない」と言われる時代において、アイデア発想につなげる考え方を伝えます。
グローバルな情報環境においては「答えを見つける」式の古い教育パターンでは何の役にも立たない。人間は電子のスピードで動き変化する答え、それも数百万という答えに囲まれている。生き残れるか、コントロールできるかは、正しい方法で探査(プローブ)できるか、問いを発することができるかにかかっている。環境を構成する情報が絶え間なく流動しているのを前に必要なのは、固定した概念ではなく、彼の書物〔自然という書物〕を読みとる古(いにしえ)よりの技スキル、未だ海図のない、海図が存在し得ない魔域行く航海術である。さもなければ、われわれは、風や潮の干満を制御できないのと同じように、この技術と環境を制御できなくなってしまうであろう。
(マーシャル・マクルーハン『メディアの法則』より)
第一章 着想(ひらめき) ― 新しい組み合わせを探す
●マクルーハンとドラッカーの出会い
●マクルーハンに影響を受けたドラッカーの技術観
●マクルーハンは発明家だった
●マクルーハンを世に出した広告界の重鎮ジェームズ・W・ヤング
etc…
第二章 逆説 ― クールな言葉が想像力をかき立てる
●マクルーハンの言葉はなぜ、人をワクワクさせるのか
●マクルーハンの言葉は禅の公案
●情報量が少ないクールな言葉が探求を誘う
●メディア技術はどのように人間を変えていくのか
etc…
第三章 類推(アナロジー) ― 非なるものの中に似(に)を探す
●アイデアとは「新しい組み合わせ」の発見である
●レトリックはもう一つの哲学である
●縦に考えるか、横に考えるか
●ピンチをチャンスに変える水平思考
●スティーブ・ジョブスが傾倒した禅
etc…
第四章 譬え話 ― 人を征服しないで納得させる
●論理思考はソクラテスから始まった
●狂人は論理的な間違いをしない
●現代人が学ぶべき古代ギリシアの弁論術
●人を征服しないで納得させる言葉「マーシャール」
●合理精神が失ったもの
etc…
第五章 創造 ― 比喩が現実を創る
●「野生の思考」を回復させる隠喩(メタファー)
●隠喩(メタファー)なしでは思考できない
●ビジネスは戦争である
●言語そのものが「思想」をもっている
●言葉には世界をつくり変える力がある
etc…
第六章 展開 ― 全体を一挙につかみ形にする
●インターネットが吹き飛ばした「専門の壁」
●線的思考を逃れるモザイク・アプローチ
●テトラッドで現代(いま)をつかめ
●テトラッドは「マーケティングの近視眼(マイオピア)」から逃れる思考のツール
●デジタル革命の大波をサーフィンせよ
etc…