地形で解ける! 東京の街の秘密50 改訂新版
内田宗治著(ウチダ ムネハル)
新書判 192ページ
2020年07月03日発売
価格 1,100円(税込)
ISBN 978-4-408-33940-5
在庫あり
高低差が「見える」と東京が立体的な街に見えてくる!
いつも坂道を通ったり見たりしていても、それを俯瞰して把握したことはありますか? 実は高低差があったから、江戸城はあの位置にでき、お濠もでき、玉川上水が江戸の人口を涵養できました。そんな高低差を背景として作り出された社会を、わかりやすい凸凹地図とともに50テーマ展開します。本カラーを32ページ挟み込んだことで、地図も格段にわかりやすくなりました。
<主な内容>
■第1章 江戸城皇居周辺の地形の謎
大阪城周辺に似た地形だったから家康は江戸を気に入った?
内濠や外濠の水は雨水を貯めたもの? どこかから水を引いたもの?
日比谷公園一帯は海で、銀座は江戸前島という島だった
山手線内でいちばん標高が高いのは箱根山。江戸城天守閣の最上層とどっちが高い?
■第2章 東京「丘」の秘密
岬の先端、丘の上。立地のいい場所を神社が独占している理由とは
総理大臣が日本で一番偉い人? 地形で分かるその理由
渋谷での「丘の西武vs 谷の東急」と渋谷の丘にあった刑務所と農場
なぜお寺の墓地は窪地に多く、広い霊園は丘の上に立地しているのか
虫の音聞きの名所、道灌山。西に富士山、東に筑波山を仰ぐ奇跡の地形
東京下町には井戸がなかった。京都と東京で決定的に違う水事情とは
玉川上水の完成で新田開発が進んだのに、武蔵野に田んぼがないのはなぜ?98
■第3章 東京の「谷」めぐりの謎
渋谷川 都市遺跡発見の楽しみも味わえる廃川跡
唯一の正反対、北西を向いた菊坂から発生した江戸時代の惨事とは113
王子の台地を石神井川が突き破った? それはいつどうして起きたのか
等々力渓谷 九品仏川を「斬首」した谷沢川とは
■第4章 都会にのびるミニ山岳鉄道
山手線は、六つの峠を越える山岳鉄道? 最高所の峠は、新宿駅付近
関東で初めての鉄道トンネルは山手線にあった!
地下鉄で日本一深い六本木駅よりさらに深い駅がある?
海中の築堤を進んでいた東海道本線。線路の場所は今どうなっている?
■第5章 水と川にまつわる話
「ゼロメートル地帯」になった原因は、工業用水汲み上げと「東京ガス田」のため
東部低地の巨大な人工河川の荒川。戦艦一隻の建造費より安かった?
玉川上水はどうやって多摩川の高い河岸段丘を越えたのか
多摩湖と狭山湖。水が溜まるはずのない地形の謎