「【ザ・キャズム】今、ビットコインを買う理由」書影

【ザ・キャズム】今、ビットコインを買う理由

中川博貴(ナカガワ ヒロキ)

四六判 304ページ

2018年08月07日発売

価格 2,090円(税込)

ISBN 978-4-408-33785-2

在庫あり

オンライン書店で購入する

フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議からの
多角的な論理展開、新しい提言がこの1冊に!

本書は、ビットコインないし、
仮想通貨が台頭した社会の未来像を想定、
さまざまな実例や根拠を踏まえて
新しい「貨幣論」を展開していく。

これまでの“仮想通貨ブーム”は序章に過ぎない。
すぐ目の前に来ているデジタルエコノミー時代に
ビットコインに代表される仮想通貨が、
最も「お金らしいお金」になるだろうとの仮説検証から、
今、ビットコインを買う理由を記す。

【内容紹介】
プロローグ ― 今、ビットコインを買う理由
第一部 貨幣の歴史を読み解く

第一章 賢者は歴史に学ぶ
貨幣の世界史からビットコインを読み解く

・人類史上で「物々交換経済」は存在したのか
・物品を使用した「原始貨幣」社会
・代用通貨(トークン)の誕生
・原始貨幣とビットコインは、共通点が多い
・計算しやすく、偽造困難な「金属通貨」の誕生
・莫大なシニョレッジを得られる「紙幣」
・シニョレッジは「仁政」の対価である
・取引の流れを記録する「帳簿」の進化
・「銀行業」の誕生
・「権」の為政者、「財」の資本家、それぞれの抱えるジレンマ
・資本家が産業革命を支え、世界は「分断」された
・米国を「王」とする世界経済
・「米国ひとり勝ち」──結論先取りの世界経済ゲーム
・米国による「超帝国主義」的支配の構図
・世界の主要国が買い支えている「米ドルの信用」
・「民間マネー」の存在は、主権者が許さない
・通貨の主権者は、長期的に嘘をつく
・現代の国際社会では、基軸通貨国が覇権を掌握する
仮想通貨の誕生は、新時代の貨幣システムの兆し
・ビットコインは「古くて新しい」貨幣
・仮想通貨誕生までの開発・研究の歴史
コラム ブロックチェーンとは
・ブロックチェーン2・0時代へ。トークンエコノミーの誕生
・トークンファイナンスの波及効果
・「デジタル自然淘汰」される金融仲介機関
・破壊の力学による戦略資産の負債化
・トークンエコノミーの主役は、非中央集権共同体(DAO)
・広がる仮想通貨プラットフォーム
コラム デジタル通貨の分類
コラム 仮想通貨革命で誰が儲かるのか?
コラム 「サトシ・ナカモト」をめぐる7つの真実
ビットコインは当分の間、「基軸仮想通貨」である
・急成長する仮想通貨マーケット
・ビットコインの地位を脅かしうる通貨は、少なくとも米ドルではない
・もはやビットコインは、一部の人間の意図では「殺せない」
・仮想通貨の勢いは殺せない
コラム ビットコインのスケーラビリティと2140年問題
コラム ビットコインを「殺す」のは、量子コンピュータなのか
仮想通貨はバブルなのか?
・そもそも「バブル」とは何か?
・ITバブルは、本当に「バブル」だったのか?
・マザーズ創設期に見るITバブルの明暗
・ITバブル崩壊後の勝ち組企業はどこか?
・ビットコインはバブルを起こしたのか?
・バブルなのは、むしろ法定通貨ではないか?
・全員が参加できるイノベーションが仮想通貨
コラム 仮想通貨のトレーサビリティと「ネム流出問題」
コラム ハッキング攻撃への脆弱性が明らかとなった仮想通貨取引所

第二章 価値上昇の必然性を検証する
仮想通貨マーケットに流入する投資家たち

・黎明期の仮想通貨マーケットに臨む、長期投資家の心得
・仮想通貨における日本市場の成長予想
・各国の仮想通貨に対する規制の状況と、投資家の動向
・機関投資家の参入──先物の解禁とETFの動向
コラム 中国の資本規制強化の行方……
ある選択が新たな選択を呼び込む「再帰性」
・市場は常に「間違っている」
・効率的市場仮説に対するソロスの反論
・著名人のビットコインに関する発言から将来をひも解く
ネットワーク外部性
・ネットワークの価値は、それを使う人数に直結する
・仮想通貨はインターネットの申し子
・サイバー世界の価値上昇に対する高い期待感
行き場のないマネーが時価総額を押し上げる
・仮想通貨の華々しい歴史は、まだスタートを切ったばかり
・世界の金融資産は、どこまで仮想通貨にシフトするか
・仮想通貨は、新たなオルタナティブ資産となるか
仮想通貨は「価値の保存」ができる
・キプロスとビットコイン
・ジンバブエとビットコイン
・法定通貨が信用できなければ、ビットコインが普及する
・安定資産としてのビットコインの可能性
・デジタルゴールドと期待される仮想通貨
マネーとイノベーションによるしわ寄せ
・世界的な金融緩和とITイノベーション
・仮想通貨は希少な資産になりうるか

第二部 これから貨幣はどこへ向かうのか?

第三章 ポートフォリオ資産としての仮想通貨
シナリオプランニングとは

・未来予測ではなく、不確実な未来に備えるための「シナリオ」
・「シナリオ」は、危機管理能力を高める
・「シナリオ」を作成するだけでは解決しない
金融資産の仮想通貨へのパワーシフトが起きる
・仮想通貨革命がもたらす帰結
・仮想通貨へのパワーシフトが加速
・世の中の動向を読み解く能力が重要
・パワーシフトに備える ──私たちはどのように行動すべきか?
・主な仮想通貨のラインナップ
「1%理論」とは何か?
・なぜ「1%」が望ましいのか?
・仮想通貨、その具体的な投資手法

第四章 パワーシフトと国家財政
国家における仮想通貨取引規制

・仮想通貨に対する各国の規制状況
・中国は仮想通貨による「資本流出」を警戒
・国家破綻の経験から、厳しい資本規制を敷く韓国
・超帝国主義を貫く、米国の「思惑」
・仮想通貨の含み益で、米国は債務国から債権国へ!?
・仮想通貨は「思惑」を実現するための「算段」か!?
「国益」としての日本の仮想通貨
・シナリオプランニングにて日本国の未来を考える
・日本経済は今、将来に向けて重要な分水嶺にある
・気づかないで衰退する「ゆでガエル」
・第4次産業革命が切り開くバラ色の楽観シナリオ
・日本は新しい外貨獲得モデルへ転換を目指すべき
・仮想通貨の発展をリードする役割が期待されている日本
・日本は「仮想通貨金融センター」となれるか
・新しい資金調達手法「ICO」とは
・ICOトークンには、なぜ価値がつくのか
・「詐欺」や「規制」を乗り越えて、ICOは急速に普及
・ICO規制よりイノベーションの普及推進を
・価値のロングテール
・日本は仮想通貨/トークンを活用する健全な資本市場を整備すべき
新しい貨幣、その未来を体験する
不都合な真実① 複雑化するグローバル経済
不都合な真実② 地政学リスクの高まり
不都合な真実③ ブロックチェーンによる新しい社会

・これからの貨幣、起こりえる未来

あとがき

フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議からの
多角的な論理展開、新しい提言がこの1冊に!