地形を感じる駅名の秘密 東京周辺
内田宗治著(ウチダ ムネハル)
新書判 208ページ
2018年01月10日発売
価格 880円(税込)
ISBN 978-4-408-33760-9
在庫あり
駅名と街の秘密に迫る!
東京周辺の鉄道駅には、代官山駅などの「山」、富士見ヶ丘駅などの「丘」、
渋谷などの「谷」といった地形を表す駅名がたくさんあります。
これらの中には、低地にあるのに自由が丘駅、
丘の下にあるのに梅ヶ丘駅など不思議なこともいっぱい。
果たして駅名は、周辺の地形を表しているのでしょうか。
「山」「丘」「谷」などの駅名を集めていくと、おもしろい傾向がありました。
東京周辺のJR駅には「○○山駅」「○○台駅」がほとんどない一方で、
私鉄駅には約50もあるのです。
ここに、経営主体や時代を加味して考えると、いろいろなことが見えてきます。
謎解きをしつつ、駅名から地形散歩を始めてみましょう。
【主な内容】
■序章 地形を示す駅名はJRと私鉄でこんなに違う!
JRの駅名には「山」がない! でも私鉄の駅名には「山」がいっぱい
低地や谷に駅があっても「山」駅名
◯◯ヶ丘駅と◯◯台駅は「粗末な土地?」変貌する日本人の自然観
■第1章 「山」の付いた駅名いろいろ
台地の上の大岡山駅と尾山台駅 低地なのに自由が丘駅
港区「青山」とはどこの山?
久我山、富士見ヶ丘、三鷹台 「山」「丘」「台」の駅が続く谷
■第2章 「山」の付いた駅名<考察編> どういう経緯でその「山」に?
手抜き命名の西日暮里駅と愚直すぎる下落合駅
関西の「○○山駅」の現状 東急の五島慶太は、阪急の小林一三の真似をしなかった!?
大正時代に分岐点がある!? 最初に○○山駅と付けたのは何駅か
■第3章 実は低地にも多かった!? 「丘」「台」駅名いろいろ
小田急線VS京王線 ライバル同士の違いは、谷と尾根の関係にあった
○○ヶ丘駅――JRの駅はゼロ、私鉄は18駅も 発祥は自由が丘駅と意外な駅
○○台駅はJR4駅VS私鉄・地下鉄約50駅 歴史的名称、イメージ優先など様々
「官」と「民」との自然観の相異
■第4章 ぐるり一周、山手線の地形を見てみよう
山手線は六つの峠を越える山岳鉄道 地形を示唆する駅名も多い
山手線全駅ぐるり一周 地形探訪と駅名の由来、仮想駅名の旅
■第5章 好まれ避けられ様々な!?「谷」の付いた駅名
「谷」が付く駅はJRと地下鉄に多く、私鉄はとても少ない
四ツ谷の「四つの谷」とはどこのこと?
○○谷駅は昭和以降、避けられた? 恋ヶ窪駅は例外中の例外
■第6章 地域を物語る「坂」「島」駅名
神楽坂の名は飯田橋駅にこそふさわしい
日比谷、築地は海にちなんだ地名。埋め立て地から様々な文化が生まれた
湯島の名は、温泉が湧いたから!? 内陸部に「島」がある理由とは