猫が屋根から降ってくる確率 世の中の出来事は猫と科学で解明できる
竹内薫著(タケウチ カオル)
新書判 248ページ
2014年12月18日発売
価格 880円(税込)
ISBN 978-4-408-33522-3
在庫なし
知的好奇心を満たすサイエンスエッセイ!
猫好きサイエンス作家で、サイエンスZERO(Eテレ)の司会、ひるおび!(TBS系)コメンテーターとして活躍中の竹内薫氏による科学エッセイ集。
相対性理論で有名なアインシュタインは、ノーベル物理学賞では量子論の業績で受賞している。その理由とは、なかなかやっかいなもので選考委員の中に「相対性理論はインチキだ、絶対に認められない!」という頭の固い物理学者がいたせいとのこと。なるほど、だから受賞時あの舌をだした写真があったのか!? と思ってしまう(ふふふ)。
本題の「猫が屋根から落ちてくる確率」は何パーセントか? 物理学の視点から見ると、量子論の生みの親シュレディンガーは、アインシュタインと共に「確率的な予言しかできない」という点に猛反発し、アインシュタインはかの名言「神はサイコロを振らない」と述べた。つまり天気予報みたいな確率の考え方は物理学では値しないのだと考えた。だからそんな設問はありえん! のです。
本編は、飼い猫の「シュレ猫」、奥様の「K妻」、そして著者の「私」、そして時々愛娘「R嬢」による軽妙な会話を通して、現代科学をわかりやすく、ニュースだけではわからない科学界の裏側までをも縦横無尽に、科学のかおり漂う軽妙洒脱な文章でひもといていく。科学界のご意見番に何でも聞いてみよう!
■第1章 男と女のすれちがい
●男と女のすれちがい
●女性の守護神 ~女性ホルモンってなに?~
●馬面紳士は男らしい!? ~男性ホルモンってなに?~
●「40%」の誘惑
●科学的ボーイズトーク
●男は座標、女はカテゴリー?
●男と女の「8.2秒」
■第2章 猫が空から降ってくる
●猫知恵恐るべし
●猫が屋根から降ってくる確率
●「シュレディンガーの猫」
●猫の目、鳥の目
●猫のお医者さん
■第3章 御意見番が物申す!
●掛け算に「順序」はない!
●もうペット殺しはやめよう!
●神奈川県知事に告ぐ!
●黒岩知事に期待すること
●「野鳥の楽園」危うし!
●もっと「監視カメラ」の活用を!
●東大よ、襟を正せ!
■第4章 火山、地震は予知できるか
●「大地震」4つの連動
●新燃岳の噴火、火山内部を透視せよ!
●驚くべき「地球レントゲン」システム
●「大地震」が予知できない理由
●地震の予兆は空から?
●噴火は予知できる
■第5章 生きもの寄稿
●「微生物ハンター」かく語りき
●食べるべきか、食べざるべきか
●動物ごっこ
●イルカと人類が会話する日
■第6章 宇宙に赤ちゃんはいるか
●はやぶさの「1500粒」
●「スター・トレック」を科学する
●宇宙の外には……
●宇宙の「終わり」
●親宇宙と「赤ちゃん」
●発見、ダイヤモンド星!
■第7章 夢の国のサイエンス
●「夢の国」を科学する
●「早期教育」を始める科学的タイミング
●脳の英語、涙の英語
●ディズニー式「英語習得法」
●ディズニーで星を観る
■第8章 鳥とカメラとカガクの関係
●目指すは「バーダー」
●祭りと女子と「カメラの科学」
●「フォトキナ」に夢中!
●「デジカメ市場」最前線
●「ピンぼけ」のないカメラ?
■第9章 たかがエネルギー、されどエネルギー
●黒部ダムに思う日本の電力事情
●砂漠の「太陽光発電計画」
●太陽光発電の落とし穴
●浜岡原発レポート
●マグネシウム電池の夢
●マグネシウム電池の底力
■第10章 嗚呼ノーベル賞、ノーベル賞
●ノーベル賞の「受賞枠」
●「4人目」の悲劇
●「祝! ノーベル化学賞2010」
●手放しで喜んではいけないノーベル賞(2014)
■第11章 裏窓のサイエンス
●「百人一首」は誰が並べた
●「銀河鉄道の夜」は何月何日か
●世界を変えた「魔法使い」 ~追悼スティーブ・ジョブズ~
●「ビデオ戦争」と父
●書評の流儀
●遠い国から来た「魔法の絵本」
●すごいブタが、あなたの精神に触れる
●「逆さ文章」のルーツを探せ!
●『ディオニシオスの耳』
●僕を倒した「犯人」