SARSの衝撃 台頭する中国隔離論と破綻する「世界の工場」
勧堂流著(カンドウ リュウ)
四六判上製 232ページ
2003年06月14日発売
価格 1,540円(税込)
ISBN 978-4-408-32186-8
在庫なし
緊急出版! 天災か人災か? 21世紀型の新戦争がはじまった!
SARSは「一過性のウイルス」問題ではなく、「世界経済や政治の分水嶺」になると指摘。本書はSARS問題の発生とプロセスから始まり、そのインパクトを国際経済、政治の構造変化まで広げ、イラク戦争以上に深刻な影響を与えたSARSを多角的に分析しました。
まず、中国で発生したSARSの隠された実態を、日本企業の駐在員の見聞や現地の官僚証言などから明らかにし、加えて中国を「細菌戦争の震源地」とみるWHO(世界保健機構)との虚々実々の攻防を描きました。さらに「世界の工場」として時代の寵児になった中国経済の成長戦略の見直しや、その調整で生まれた中国政府の開放圧力などメガトン級の衝撃を分析。中国がもっとも警戒する「中国隔離論」の動きが国際政治で胎動し、21世紀の国際秩序をめぐる米中の暗闘が展開されています。また、WHOが中国を「潜在的な未知ウイルスの温床」と見てきた衝撃的な事実を紹介する一方、中国軍部にバイオテロに対する米国への不信感が増幅、米国では中国軍部のバイオ兵器に対する管理能力不足を懸念する声が高まっている現状も解説しました。
多くの日本企業が中国に進出している昨今、SARSの影響は今後とも見逃すことができません。