壁を突破する言葉70

齋藤孝著（サイトウ タカシ）

あなたの生き方を劇的に変える珠玉の名言

人間は生きていれば、誰もが必ず「壁」にぶち当たります。それは失恋だったり、仕事上の失敗、上司や部下との人間関係、さらには受験、就職試験などでうまくいかなかったなど、あげればキリがありません。その時、人間は往々にして「絶望」の淵に立たされることがあります。そして「自分はなんて不幸なんだ」、「自分はなんてダメな人間なんだ」と思ってしまいます。しかし、それではいつまで経っても道は開けません。

ところが、たったひとつの言葉を知っているだけで、救われることがあるのです。気持ちが前向きになり、生きる勇気を与えてくる。言葉の「力」は不思議です。南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏は27年間も投獄されていましたが、折れそうな彼の心を支えた、詩がありました。インビクタス（負けざる者）といいます。マンデラ氏は毎日暗唱して、心を奮い立たせたのです。

本書では、この詩を紹介しております。このほかに、ニーチェ、ロマン・ロラン、ドストエフスキー、吉田松陰、太宰治、夏目漱石、魯迅など、著名な人たちが残した、言葉を70掲載しました。晩年、病気で臥せていた正岡子規は人生とは「いかに死ぬこと」ではなく、「いかに平気で生きること」だと悟ったのです。その言葉の意味は深く、迷いの多い現代人の心に訴えかけるものがあります。「心が強い」人は、こうした言葉をしっており、「マイ名言」として持っているのです。あなたも是非、「マイ名言」を持ってみたらいかがでしょうか。本書がその一助になること請け合いです。