図解 脳卒中 家庭でできる簡単リハビリ 寝たきりにならずに早期社会復帰をめざす
三好正堂著(ミヨシ セイドウ)
藤野邦夫編集協力(フジノ クニオ)
四六判 224ページ
2014年01月31日発売
価格 1,650円(税込)
ISBN 978-4-408-11046-2
在庫なし
間違いだらけの日本のリハビリ
リハビリというと、つらい、苦しい、あるいは理学療法士などの手を借りるため、お金がかかるという印象があって、敬遠したくなる人も多いだろう。しかし、そんな心配はいらない。本書で紹介するリハビリは、どなたでも、どこででもできるリハビリで、しかも効果が実証されているものだからだ。特別な器具は不要で、複雑な手順を覚えることもない。他人の力を借りずに、自力でやることが可能。入院中でも、自宅でも、続けることができる。
リハビリは、とにかく一刻も早くはじめることが肝心。早くはじめればはじめるほど、回復する可能性が飛躍的に高まるからだ。そのために、ためらうことなく、今すぐはじめていただけるリハビリを、ぜひ本書で学んでほしい。「自分でやれるリハビリ」を正しい方法で覚えていただければ、病院の都合や医師の方針に振りまわされることなく、自分で自分の健康を守ることができるのだ。本書では図解とイラストでリハビリの基本である「起立ー着席訓練」のやり方から、ベッドでのリハビリ、階段ののぼりおり、また日常生活での心得まで、やさしく解説している。リハビリQ&Aやリハビリ体験談も収録。
■Chapter1 脳卒中はどういう病気なのか?
●脳卒中のタイプ
●脳卒中の治療の流れ
●脳卒中で起こる障害
■Chapter2 リハビリについて知っておきたいこと
●間違いだらけのリハビリ 5つのポイントを知っておこう
●リハビリを早くはじめないと出てきてしまう症状
●早期治療、早期リハビリ、早期退院をめざして
●在宅療養の動き
■Chapter3 さあ、リハビリをはじめよう
●リハビリで大切なこと
●CASE1 リハビリによって大幅改善【93歳の女性】
●CASE2 早期リハビリにより重度の片麻痺でも17日目に歩行可能に【58歳の男性】
●CASE3 麻痺が重くても、起立―着席訓練で自立歩行ができる【80歳の男性】
■Capter4 急性期病院に入院中のリハビリ
●急性期の薬物治療・外科療法と並行して、急性期からリハビリ療法を
●急性期のリハビリ介助法
●麻痺した側の肩・腕・手指の治療
●腕と手指のストレッチ
●CASE4 リハビリの遅れで歩行可能に【68歳の男性】
●車いすの利用
●CASE5 2カ月の安静が逆に歩けないからだにしてしまった【73歳の男性】
●ベッドの選び方
■Chapter5 簡単で、効果抜群の万能の訓練「起立―着席訓練」をはじめよう
●万能のリハビリ――「起立―着席訓練」とは?
●「起立―着席訓練」だけやればOK?
●CASE6 1カ月の意識障害から回復【44歳の女性】
●CASE7 超重症患者が「起立―着席訓練」で歩行可能に【66歳の女性】
●「起立―着席訓練」実践法
●CASE8 呼びかけに反応がない状態から、運動をくり返すうちに回復【54歳の男性】
●CASE9 脳梗塞再発後、30日の意識障害。辛抱強いリハビリで散歩できるまで回復【79歳の男性】
■Chapter6 回復期病院でのリハビリ(自宅へ退院するまで)
●引き続き「起立―着席訓練」を
●CASE10 10年間も、ひとりで歩けなかったのにリハビリで回復【64歳の女性】
●さらなるリハビリに進む前に
●階段をのぼりおりするリハビリ(階段訓練)
●杖をついて歩くリハビリ(杖歩行訓練)
●尖足を防ぐストレッチ
●硬直した指の開きかた
●CASE11 麻痺していない側のリハビリの重要性【51歳の女性】
■Chapter7 身の回りのことができるようになるリハビリ
●身の回りの動作10項目とは?
●食事
●トイレ
●CASE12 「起立―着席訓練」でトイレの問題も解決
●身だしなみ(整容・着がえ)
●入浴
●文字を書くこと
●退院に向けて
■Chapter8 合併症があるときの対応
●高血圧
●心臓病
●糖尿病
●脂質異常症
●肺炎
●大腿骨頸部の骨折
●CASE13 左大腿骨頸部を骨折した患者さんのリハビリ【80歳の女性】
■Chapter9 退院後の生活のポイント
●患者さんへの提案
●介護する人のことを考える
●介護法をマスターする
●介護保険の利用法
●そのほかに利用できる援助
●退院する前にやっておきたい家の準備
●食事の管理
●そのほかに気をつけるべきこと
■Chapter10 心配な症状(言語障害、排尿障害、嚥下障害、痛みなど)について
●言葉をうまくしゃべれない、書けない、読めない、理解できない(言語障害)
●おしっこが出ない、おもらしをしてしまう、トイレの回数が多い(排泄の問題)
●水や食べ物をうまく飲みこめない(嚥下障害)
●視野の半分(とくに左側)のものが認識できなくなる(半側空間無視)
●性格が変わってしまい、まったくの無気力になった(意欲低下)
●食欲がなくなったり、気分の落ち込みがはげしい(うつ症状)
●物忘れがひどい
●痛みがひどい
●がんばりすぎない、がんばれとはげましすぎない
■おわりに~病気に負けないで長生きしましょう