モラエス恋遍路
瀬戸内寂聴著(セトウチ ジャクチョウ)
四六判上製 156ページ
2009年03月27日発売
価格 1,650円(税込)
ISBN 978-4-408-10757-8
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人がこの世に生まれるのは、愛するためです。
徳島出身の著者が故郷のために書き下ろした渾身の一作、それは新作阿波人形浄瑠璃のための脚本原作。主人公は、戦前に徳島で孤高のうちに生涯を終えたポルトガル人文豪・モラエス。つまり、碧い目の西洋人を主人公に据えた破天荒な浄瑠璃なのだ。2007年10月の初演以来度々再演され、常に大好評を博している。その脚本を、巧みに構成された舞台写真とともに味わえる一冊。伝統芸能の脚本が、まるでマンガを読むように楽しめる画期的な構成で、一度目にすれば、必ず舞台が観たくなる。瀬戸内文学の神髄「日本語の美」がじっくりと観賞できるのも大きな特長。寂聴さんは、こんなにも文章の美しい作家だったのか……!!