「ネクスト・イレブン」はアメリカの壮大な国家戦略だった 新しいドル需要国の誕生とオバマの戦争
国谷省吾著(クニヤ ショウゴ)
A5判 272ページ
2009年01月30日発売
価格 1,980円(税込)
ISBN 978-4-408-10753-0
在庫なし
2つの難題を乗り切るマジックとは?
1月20日世界の注目を集める中、バラク・オバマ氏は米国大統領に就任した。未曾有の経済危機が続くなか、今後オバマ氏は大型減税を実行すると同時にテロ戦争を遂行することになる。当然、これは膨大な支出となり財政赤字の急増が予想される。しかも基軸通貨ドルを守らなければならない。この難題を解決する「奥の手」がある。これは歴代の米国大統領が使っていた戦争と新興国の経済成長支援策である。オバマ新米国大統領も同じ手を使用するはずであり、そこで注目されるのが「ネクスト・イレブン」なのだ。「ネクスト・イレブン」とはインドネシアやトルコなど新興11カ国のことを指す。近い将来、こうした国々が経済成長を遂げ、ドルの新しい需要国が誕生し、かつ米国債の大量購入国として期待される。さらに注目すべきは11カ国のうち7カ国がイスラム文化国であり、資本主義は「テロ戦争」を交えながらイスラム経済圏を取り組む形で第3の成長過程に突入すると予測される点だ。
当面は日本や中国が米国債の大量購入国として米国経済を支えることになる。また現在、こうした国々の経済は米国経済の衰退の悪影響を受け一時的に減速を余儀なくされているが、中・長期的に展望すれば経済発展を遂げる可能性は高く、米国を中心にした資本主義を支える存在として脚光を浴びることになろう。国際ジャーナリストの国谷省吾氏が中心となってまとめた本書から、これから米国がオバマ大統領のもと進むべき道筋をつかみ取ることができる。