週刊小説2000年8/25号

実業之日本社　（ジツギョウノニホンシャ ）

本好きのための小説＆文芸情報誌

今号の特集は「この夏、最強のミステリー・ベスト10」。夏休み中に読みたい人気バツグンのミステリー小説をランキング。作家・評論家など識者合計120名以上の回答を集計、この半年に刊行されたミステリー本の中から最もおもしろいベストブックを紹介する。ベスト３は国内が１位宮部みゆき『ぼんくら』、２位新堂冬樹『無間地獄』、３位逢坂剛『禿鷹の夜』、海外が１位Ｔ・ハリス『ハンニバル』、２位Ｊ・トンプスン『ポップ1280』、３位M・コナリー『わが心臓の痛み』。以下、読書の達人たちが推薦するイチオシ傑作ミステリーを解説する。読み切り短編は、見合いを断るための恋人役の事情を推理する佐野洋「困った髭」、不倫相手の男に嫉妬する女心を描く小杉健治「心変わり」、学生時代に行きつけだった喫茶店での秘密の過去を覗く恩田陸「国境の南」、ペットの怪死事件の背景に絡む人間模様を描く北川歩実「風の誘い」。長編連載の西村京太郎、森村誠一、童門冬二、柴田よしきの力作も大好評。エッセイ陣も充実して読みごたえたっぷり。