週刊小説2001年7/27号
実業之日本社 (ジツギョウノニホンシャ )
A5判
2001年07月13日発売
価格 503円(税込)
雑誌コード 20234-0727-01
在庫なし
本好きのための小説&文芸情報誌
特集は「新本格ミステリーの肖像」。近年の推理小説界に登場した新しいヒーローたちにスポットを当てる。冒頭は、第一回本格ミステリ大賞を受賞した倉知淳へのインタビュー。受賞作『壺中の天』執筆の苦労話や、理想とする本格作品について、聞き手の評論家・千街晶之が迫る。また、アンケート「私の注目する本格推理」では、綾辻行人、有栖川有栖、太田忠司、笠井潔、柄刀一、二階堂黎人、西澤保彦、法月綸太郎、山口雅也ら九人の人気作家が、「いまの注目作品は?」「気になるキャラクターは?」などの設問に答える。新本格ミステリーの名探偵をずらりと紹介する作品とキャラクター解説もあって、ファンならずとも読みたい本がきっと見つかるブックガイドになっている。
読み切り短編も、ミステリーの競作で、力作揃いの五編。近藤史恵「桃色のパンダ」、北川歩実「僕はモモイロインコ」、池井戸潤「密計」、伊井圭「通り雨」、古処誠二「子は親の」。扱う事件はさまざまだが、どの作品も、ひねりの利いた謎解きを楽しめる。連載長編としては、中村彰彦が名老中松平信綱の生涯を描く「知恵伊豆に聞け」と、童門冬二の「危機克服の名将武田信玄」という時代ロマンの二本と、西村京太郎のトラベルミステリー、十津川警部が難事件に挑む「松本美ヶ原殺意の旅」が大好評。他にも北杜夫・川本三郎・赤瀬川原平・泉麻人・林望・酒井順子・渡辺和博らのエッセイなど、肩のこらない楽しい読み物ばかりを満載。