週刊小説2001年4/27号

実業之日本社　（ジツギョウノニホンシャ ）

本好きのための小説＆文芸情報誌

特集は「十代の“リアル”って何!?」。
若者世代の志向を読み解くための小説指南として、『池袋ウエストゲートパーク』などで人気の石田衣良のハードボイルド世界や『ヴァーミリオン』など桜井亜美の恋愛小説を論じた作家論、直木賞作家重松清へのインタビュー、評論家武田徹の若者の消費行動研究、特殊歌人枡野浩一が短歌にみる十代の感性論、少年犯罪ミステリーのブックガイドなど、盛りだくさん。
小説は短期集中連載の赤川次郎のユーモアサスペンス「花嫁は心中しない」の第一回。ほかに読み切り短編小説も若い世代をテーマに、常盤新平のノスタルジックなラブストーリー「春の宵」、今野敏の警察ハードボイルド「被害者」、原宏一のユーモアロマン「フランチャイズの娘」、柄刀一のロマンチックミステリー「傷とアネモネ」。長編連載には、好評の菊地秀行のスーパー伝奇アクション「ブルー・ランナー」と、斎藤栄の長編ミステリー二階堂警視シリーズ「天獄と地極楽」。エッセイには赤瀬川原平・北杜夫・川本三郎・林望・酒井順子・綱島理友らの軽快な読み物が並び、読み応えたっぷり。