「週刊小説2001年8/10号」書影

週刊小説2001年8/10号

実業之日本社 (ジツギョウノニホンシャ )

A5判

2001年07月27日発売

価格 503円(税込)

雑誌コード 20232-0810-01

在庫なし

本好きのための小説&文芸情報誌

特集は「恐怖の醍醐味」夏涼みホラーづくし、ということで、怖い話で納涼気分を存分に味わってもらいます。読み切り短編は、菊地秀行の剣豪逸話風ホラー「山小屋の剣客」、吉村達也のサスペンス「にんじん」、井上雅彦の幻獣異形辞典オムニバス「綺獣の章」、倉阪鬼一郎の寄席芸人奇譚「緑陰亭往来」、明野照葉のエキゾチックなホラー「虫の棺」の恐怖五本立て。東雅夫・笹川吉晴・大森望が日本の現代ホラーの近作をそれぞれ陰陽師、犯罪、SFテクノの視点から読み解くブックガイドも一読の価値あり。どうしても読みたくなるホラーの傑作をごっそりご紹介。
また新連載長編として、直木賞作家佐藤雅美の「江戸繁昌記」がスタート。天保年間に江戸の社会風俗を活写した儒学者寺門静軒の目を通して、人間の滑稽でやるせない生き方を諧謔味たっぷりに描く傑作時代小説だ。好評連載中の西村京太郎の十津川警部トラベルミステリー「松本美ヶ原殺意の旅」、中村彰彦の時代ロマン老中松平信綱「知恵伊豆に聞け」、童門冬二の戦国時代長編「危機克服の名将武田信玄」はいずれも好調。北杜夫・赤瀬川原平・川本三郎・林望・泉麻人・酒井順子らの読み物&エッセイもユーモアいっぱいで、楽しい。