週刊小説2000年5/12号

実業之日本社　（ジツギョウノニホンシャ ）

本好きのための小説＆文芸情報誌

特集は「香り」を読む――かぐわしきフェロモンの効用――。
風薫る五月を前に、香水やアロマテラピーなど、よい香りのする物語や本の特集。フェロモン系と呼ばれ、異性を惹きつけるヒロインの系譜を研究する、山下柚実の「『色香』その正体」、芳香の漂う小説の魅力を紹介する柴口育子の「香りの魔力」のほか、実用ブックガイドも充実。
新連載として西村京太郎の十津川警部トラベル・ミステリー『金沢加賀殺意の旅』がスタート。読み切り短編は赤川次郎のユーモア・サスペンス「三十年目の花嫁」後編、清水義範のパスティーシュ「鄙根村の歩き方」、佐藤雅美の力作時代小説「重怨思の祐定」、吉川英治文学新人賞を受賞した宇江佐真理の時代ロマン「余寒の雪」。