被爆樹巡礼 原爆から蘇ったヒロシマの木と証言者の記憶
杉原梨江子著(スギハラ リエコ)
A5判 144ページ
2015年07月17日発売
価格 1,870円(税込)
ISBN 978-4-408-00881-3
在庫なし
被爆樹を知っていますか?
被爆直後は「七十五年間、草木も生えない」と言われたヒロシマの町。ところがその年の秋にはアサガオなどが、さらに翌年の春を迎えると、クスノキ、イチョウ、サクラ、ソテツ、アオギリなどの木々の折られた枝、焼かれた幹、かろうじて残った根から、次々と新芽が芽生え、新しい命が育ち始めました。
広島市では爆心地を中心に半径およそ2Km圏内の58か所、約170本の樹木を「被爆樹木」として認定しています。本書は被爆樹1本1本を訪ね歩き、その木について紹介するとともに、被爆当時の記憶のある方々や「被爆樹木」を守っている方々のお話しも伺ってまとめた一冊です。被爆樹は原爆被害の「生き証人」として、これからも無言で人々に核兵器の恐ろしさと、平和の尊さも伝えていくことでしょう。
■はじめに――被爆樹を知っていますか?
■被爆樹巡礼 原爆から蘇った約百七十本に会いに行く
(広島被爆樹地図):被爆樹1本1本を写真付きで紹介。
■八月六日の記憶――一樹一樹に物語がある
●「京橋川を泳いで渡ると、ぼろぼろのシダレヤナギが立っていた」 証言者 北川建次さん
●「菩提樹の木の下で見た母と弟の炎を忘れない」 証言者 國分良徳さん
●「被爆クスノキとともに取り戻した鎮守の森」 証言者 野上光章さん
●「原爆の後、芽生えたニワウルシに何度も元気づけられました」 証言者 吉井蓉子さん
●「被爆を乗り越えたイチョウを守り続けたい一心で」 伝承者 冨樫恵生さん、章子さん
●樹木医との対話「なぜ、被爆樹は蘇ることができたのですか?」 樹木医 正本 大さん
■被爆樹巡り、モデルコース
●原爆ドームをスタートし、広島城へ
●原爆ドームから市役所方面へ向かう
●原爆ドームをスタートし、北へ、市電の終点へ
●広島駅から歴史の散歩道を歩く
●広島駅をスタートし、京橋川を南へ巡る
■コラム
●灯籠流し
●「あっ、芽が出とる!」
●焦土に咲いた花たち
●原爆ドーム一〇〇年
●原爆の子の像
●平和の門
●被爆樹二世
●木々の記憶
■広島の被爆樹情報はここでも・長崎市の被爆樹